キトラ古墳予備調査 文化庁研究委
石室内撮影し構造把握
壁画の正面画像も期待
 
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 朱雀などの壁画が見つかった国特別史跡「キトラ古墳」(明日香村阿部山)の保存・活用等に
関する調査研究員会のワーキング会議が(平成13年10月)三十一日,東京都千代田区の文化庁
で開かれた。デジタルカメラを使った予備調査は十二月をめどに実施,保存処理の具体的な方法
を検討することになった。デジタルカメラの精度は前回を上回る見込みで,壁画の画像も期待さ
れている。
 予備調査は今年三月に設置したガイドパイプを使って実施。アームの先に取り付けたデジタル
カメラを石室内に挿入し,遠隔操作で撮影する。
 石室の形や大きさ,南壁に開けられた盗掘坑の位置を正確に把握するのが主な目的で,得られ
たデータをもとに,石室内での作業方法を検討する。
 石室は石槨(せっかく)と呼ばれる小型構造。これまでの調査で,幅約一メートル,高さ一.
一メートルと推定されており,壁画を痛めることなく保存処理を進めることは,石室構造の詳細
なデータが必要と判断した。内部図面も作製する。
 アームは前回より長くし,石室の中央付近まで挿入したい考え。実現すれば各壁面の正面画像
が撮影できる。これまで,南北の壁面以外は斜めからの撮影だった。調査はワーキンググループ
のメンバーを中心に行う。
 石室内の環境は温湿度センサーで5分おきに記録しており,十月三日に機械を入れ替えた直後
のデータは湿度98%,温度22度だった。
 石室に入るためには墳丘上に覆い屋を設けて内外の環境を一定にする必要があり,予備調査の
結果をもとに,施設の具体的な内容を検討する。
 
平成13年(西暦2001年)11月1日(木)奈良新聞掲載
 
 
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