光ファイバー 過疎地敷設 自治体が負担
ブロードバンド構想 総務省16日閣議提出
平成十七年度中に、光ファイバー通信などの高速・超高速インターネットの利用者を四千万世
帯に拡大する政府目標を達成するため、総務省は総合的な施策「全国ブロードバンド構想」を取
りまとめ、(平成13年10月)十六日の閣議に提出する。課題の過疎地への光ファイバー敷設を
自治体が行うなど、新しい官民の役割分担の施策を盛り込んだ。さらに、今後四年間で全国の自
治体が高速ネット網による行政や医療などの公共サービスを提供できるように整備を進める。
政府のIT(情報技術)戦略本部が進める「e−Japan計画」を実施するための、初の具
体的な計画となる。
この計画にあわせて、行政事務をネット化する「電子政府」の実現も当初スケジュールを前倒
しし、来年度中に50%の達成率とする。
超高速ネットの本命とされる光ファイバーの整備は、これまでNTTなどの民間通信事業者に
任せていたが、その場合、過疎地など不採算地域の整備が進まない恐れが指摘されている。
このため、総務省は来年度予算で過疎地への光ファイバー敷設を初めて要求しているが、政府
のIT戦略本部では官民の役割分担が課題として残っていた。
構想によると、全国三千三百自治体に光ファイバーを中心とする高速通信網を整備。行政や医
療などの公共サービスを高速インターネットで提供する。
また、この公共ネットを窓口にすることで、過疎地域に暮らす人でも都会と同様に民間のネッ
トサービスを受けられることを目指す。
さらに、民間との役割について明確な明確な基準を作る一方、今後は民間の通信事業者の施策
についても、優遇税制や日本政策投資銀行による長期低利融資といった財投機関による支援のあ
り方を整備する。
このほか、行政事務のネット化に関しては、国への届け出や申請などの手続きを当初、来年度
までの35%を電子化する計画だったが、これを50%まで引き上げることで「電子政府」の実現
を前倒しする考えだ。
■ブロードバンド 高速広帯域によるインターネットなどの通信網。コンピュータや携帯電話な
どを使い、プログラム、音楽、映像までデジタル化したあらゆる情報を高速でやりとりできる。
政府のIT戦略本部は毎秒数百キロビット以上の通信と定義。ADSL(非対称デジタル加入者
線)やCATVなどによる毎秒10メガビット未満の通信を「高速」、光ファイバーなどによる毎
秒10メガビット以上の通信を「超高速」と分類している。
平成13年(西暦2001年)10月14日(日)産経新聞掲載