紅葉の保存研究 活用へ モモ,クリ3年 柿の葉7年
県果樹振興センター 浜崎主任が成功 100日以上色鮮やか
 
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 県果樹振興センター(西吉野村湯塩,川島信彦所長)の主任研究員・浜崎貞弘さん(37)が,
約7年かけて研究していた紅葉した柿の葉の長期保存に成功した。特定の処理処理液に浸し低温
保持することで,鮮やかな紅色を100日以上保つことができる。紅葉は,日本人特有の季節感を
演出するため,装飾や食品の包装に使用されることが多いが,これまでのプラスチック製の模造
品に代わって,本物の紅葉を使うことが可能だという。
 柿の葉は,十一月中旬になると果実と同じように真っ赤に紅葉する。緑葉は,柿の葉ずしなど
に活用されるが,浜崎さんは,従来活用されていなかった紅葉に資源として注目した。
 葉の保存技術は,地域で古くからあった「塩蔵」を導入。水にアスコルビン酸と塩化ナトリウ
ムを溶解した「植物退色抑制水」を研究した。
 アスコルビン酸の抗酸化作用を利用して,紅色を構成する主要成分のアントシアンの酸化と褐
色変化の原因であるポリフェノールの酸化を抑制するのがポイント。塩化ナトリウムは,アスコ
ルビン酸の抗酸化作用を助け,さらに保存中の雑菌の繁殖を抑制する。
 この処理液につけて冷蔵庫で低温保存した結果,紅色が長期間保たれただけでなく,柔軟性も
得られた。さらに,処理液から取り出した葉は,約二〇度で十四日間,紅色を良好に保つことが
できた。
 この発明によって,柿の葉の紅葉は,流通の輸送や機械加工にも十分に適応できるようになっ
た。浜崎さんは「特に装飾品や食品の包装資材としての利用価値を高める」としている。
 同センターによると,特に紅葉の美しい品種は,「火柿」(渋)「紅葉隠」(同)「丹麗」(甘)「錦
繍」(同)とされている。現在県内では専門に栽培されていない。
 
平成13年(西暦2001年)10月1日(木)奈良新聞掲載
 
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