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ドップラー効果の検証
 
 ドップラーは1842年に波動についてのドップラー効果の理論を発表したが,そのときは,恒
星の色の違いを星が地球に近づいたり遠ざかったりしているためのドップラー効果の結果として
説明するつもりであった。しかし,恒星がいろいろの色をもっているのは,表面温度の違いから
であることが,間もなく明らかになった。
 一方,音についてのドップラー効果が1845年にパイロット(1817〜1890,オランダ)という
気象学者によってなされた。オランダの汽車で,初めに進行する汽車にのって吹くラッパの音を
駅で聞き,次に駅で吹くラッパの音を進行中の汽車の上で聞くようにしたが,振動数の変化を耳
で判断するために鋭敏な音感をもつ音学家15人と,多くの科学者が手伝った。その結果ドップ
ラー効果が実験的に検証された。
 光のドップラー効果そのものは,スペクトル線がわずかに移動することになるだろうという
ィゾーの指摘が1848年にあったが,実測には測定技術の進歩が必要であって,1868年にハギン
(1824〜1910,イギリス)がシリウス星について確認した。そして逆に,星や星雲から来る
光のドップラー効果を測定することによって,その星や星雲がこちらに近づいているか,遠ざか
っているかおよびその速度がわかるようになり,宇宙論の発達をもたらした。
    フィゾー
 
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