ケクレ(1829〜1896)とベンゼン環
ケクレは、ドイツの代表的な化学者の一人であり、ベンゼンの構造の発見者として有名である。
当時、ベンゼンの分子式がC6H6 であることは確認されていたが、その構造は解明されておら
ず、彼もその構造について非常に悩んでいた。1865年のある日、彼が暖炉のそばでうたた寝を
していると、1匹の蛇が自分の尾をくわえてぐるぐるまわる夢をみた。そのことをヒントにして、6
個の炭素原子を1つのリング状の構造にすることを思いついたといわれている。その後、このリ
ング状の構造は、ベンゼン環とよばれ、多くの化学者によってその構造が論議されてきたが、分
光学の発達によりその六角環の構造が正しいことが立証された。
このとき彼が示したベンゼン環の表し方(ケクレの式)は、有機化学において欠かすことの
できない表記法の一つとなっている。
ケクレ