ソルベー(ベルギー、1838〜1922)
アンモニアに関心をもったソルベーは、塩化ナトリウムの水溶液とアンモニアの水溶液を混合して、
二酸化炭素を通じると白い沈殿(NaHCO2)ができることに注目し、アンモニアソーダ法(ソルベー
法)を考案した。
炭酸ナトリウムNa2CO3は、アンモニアNH3・塩化ナトリウムNaCl・二酸化炭素CO2および水を原
料にして合成される。炭酸化塔(ソルベー塔)のろ液1l中には、塩化アンモニウムNH4CLが約190g、
塩化ナトリウムが約79g含まれているので、そのろ液から塩化アンモニウムを分離する。一方、石灰
炉で得られる酸化カルシウムCaOと水から水酸化カルシウムCa(OH)2がつくられるので、ろ液から
分離された塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを反応させて、アンモニアが回収される。しかし近
年日本では、塩化アンモニウムからアンモニアを回収しないで、塩化アンモニウムをそのまま肥料と
して用いることが多い。
ソルベー
オストワルト
硝酸製造の原理は、白金触媒を用いて800℃〜900℃でアンモニアNH3を酸化し、一酸化窒素、
さらに二酸化窒素をつくる。その二酸化窒素を水と反応させると、硝酸HNO3が得られる。この方法
を、オストワルト法という。硝酸は、肥料のほか、火薬の原料として重要である。アンモニアの合成
方法はハーバーが、硝酸の製造方法はオストワルトが発明した。
ハーバー
アンモニアNH3は、四酸化三鉄Fe3O4を主成分とした触媒を用いて、窒素と水素を400℃〜600℃、
200〜1000atmで直接反応させてつくられる。この方法を、ハーバー・ボッシュ法という。
オリエントの遺跡から紀元前3000年以上前のものと思われる鉄片が出土したが、この鉄片には、
ニッケルが多く含まれており、隕石から得られた隕鉄を用いたものと考えられている。鉄の量産が始
まったのは、紀元前2000年頃と思われる。鉄鉱石の還元は難しく、また、鉄の融点は銅に比べて500
℃ほど高いことが、量産を遅らせた理由にあげられる。なお、中国では紀元前600年頃に農機具とし
て、ヨーロッパでは14世紀に入ってからようやく刃物や武器として鉄を利用するようになった。
ボルタ(イタリア、1745〜1827)
ボルタはイタリアの物理学者である。ボルタは1800年頃、銅板と亜鉛板などを異なる2種類の金
属で食塩水に浸した布をはさみ、これを積み重ねて電流を取りだす装置(ボルタの電堆)を発明した。
この発明によって、人類は連続した電荷の流れ−電流−を得ることが可能になった。このことは、
デービーの電気分解による新しい元素の発見や、電流による磁場の発生からファラデーの電磁誘導の
法則の発見に結びつくなど、科学の進歩に大きく貢献した。